“Wish upon a star ! 星に願いを”

ペンタから発表された新作は、このメッセージと共に届いた。作品名の通り星の形をした、３アイテムのシリーズだ。七夕の直前、７月１日に発売されるこのシリーズには、どんなロマンティックな想いが込められているのだろう。早速ペンタのデザイナーであるフジタテペのアトリエで、その想いを伺った。

ーーフジタテペさんは、星が好きなんですか？

「いえ、特に好きではありません。そもそも好きなものをモチーフにする感覚はありません。今回のスターに関して言えば、角をパキッと作る事、そしてその角をわかりやすく伝える事が重要でした。そこで星を採用。最初からあまり複雑な形にしようとは思いませんでした。誰もが見たことのある形で、さらりと角を作ってみたかったんです。」

ーーなるほど！角を作るというのは難しい事なんですか？

「はい。建築物と同じで、構造を把握していないと設計は出来ないと思います。あと、力加減もすごく重要で、ビーズに長年触れている職人でないと綺麗な形を作ることは出来ません。シンプルな形ゆえの難しさです。」

ーーこれまでの立体作品との違いはありますか？

「今までのペンタの立体作品の中では、わかりやすい角っていうのは発表していません。このスターは経験を積んで生まれた力作なんです。だから、いいタイミングで発表したいなと。でも、角がすごいでしょ！って主張のある形にはしたく無かったので、さらりと星型にしました。ロマンティック感ゼロですみません（微笑）」

ーーいえいえ（微笑）。では、Wish upon a star! というメッセージは？

「このフレーズは20歳前後によく使っていました。僕、七夕って行事が好きなんです。特にプレゼント交換もなく、ケーキを食べる事も無く、短冊に願いをかいて笹に飾るだけなんですが、そのシンプルさが凄くロマンティックじゃないですか？あと、考え事をする時は、ついつい空を見上げちゃうじゃないですか。僕らって。で、好きなものでいうと僕は、高層ビルが好きなんですけど、そんな時に目が行くのは、高層ビルじゃなくて、星なんですよ。 たとえ東京でも、星を探しちゃう。そして深呼吸をして考えたり願ったりして、忙しい時間を整える。なんかそういう、心の行間みたいな存在になって欲しくて、メッセージを添えました。結果、とてもロマンティックですね。」

ーーすごくロマンティックです！フジタテさんってロマンティックなんですね。

「男子ってみんな、ロマンティックだと思います。そこが可愛いんです！」

ーーは、はい。話がそれそうなので、それぞれのアイテムについて教えて下さい。

「ビーズの配色ですが、裏面が透明なので、表面の星がグラフィカルに浮き上がる作りをしています。この表現が一番わかりやすいのはスターリングです。はめた時に、指の上に星が浮かびます。これはロータスリングにも共通していて、少し浮かぶ事でモダンなエレガントさを演出しています。ちなみに透明のビーズは、オリジナルで製作しているビーズなんですよ。」

ーーオリジナルビーズがあるんですね。素晴らしい。

「はい。トーホーの職人さんに作っていただいています。このビーズは、リーフネックレスでも使われていて、ペンタのベーシックビーズになりつつありますね。スターネックレスは、紐の長さが調節できて、便利なアイテムです。白系の薄い色の服に合わせると、パキッと星が浮かんで面白いです。スターピアスは、他のシリーズと同様にシリコン樹脂のフックを使用しているので、金属アレルギーや、汗をかく夏には最適だと思います。ランニングなどのスポーツをする時のコーディネートにもオススメです。」

ーー便利なアイテムですね。フジタテさんはスポーツするんですか？

「球技は苦手ですが、走るとか泳ぐとか飛ぶとか、シンプルな運動は好きです。道具が加わると、訳がわから無くなります。今年は“球技が上達しますように”って、短冊に書こうかな。」

ーーー見シンプルな作りのスターの中に含まれた、沢山のコンテンツ。最後にふと思ったのだが、星ってことは五角形？なるほど。色んな遊び心が、まだまだ含まれていそうだ。